月曜に備えて

噛みしめた結果です.

#004追い求む先に何があるのか

友人と乾杯

 

「でもさ、やっぱハイスペックがいいよね。」

 

一緒にお酒を飲んでいた友人が言った。

彼は一般的に見て十分にハイスペックだ。ルックスも頭脳も性格も、全てが確実に並より上だという感じを受ける。

 

そんな彼でも悩みはあるのだという。慢心しない彼は本当に格好いい。

 

そんな彼に僕は尋ねてみた。

「確かにハイスペックいいなってずっと僕も思ってるけど、目指してるハイスペックってどんなの?」

 

すると、お金持ち、高身長、知性、綺麗な肌、安定、などなどの言葉が出てきた。

確かにこれらの性質はハイスペックという言葉から想像できてしっくりくる。

 

ここで質問がある。

しっくりきたあなたは、なぜこれらの性質がハイスペックか説明できるだろうか。

多くの場合、すぐに答えは思いつかない。

 

これまで生きてきて目指してきたものをなぜ目指すべきか、自分は説明できないのだ。

 

からだの力が抜けていく感じがした。

STOP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、地球上のすべての陸地は「国」という単位で分割されている。これは当たり前のようだが、よく考えると全く当たり前ではない。

 

地球の裏側までの距離は約2km

日本からほぼ裏側のブラジルに行こうとしたら、飛行機にほぼ1日分の時間揺られることになる。

 

時速864km、すなわち音速の0.8倍ものスピードで移動できる現代の飛行機ですらこの時間がかかるのだ。

 

そんな広さのこの地球上のすべての陸地が、ひとつの世界であるという感覚を、ほぼすべての人間が持っているというのはとてつもない事だろう。

 

地球

 

ではこの地球が、国の集まりとなったのはどんな歴史からだろうか。

国の起源から見ていては日曜の夕方に頭の体操をする以上のボリュームになってしまうので、人間が地球上に広まり、世界が孤立して存在する数々の人間社会の集まりだった500年ほど前の地球から考えよう。*1

 

ここからの話が事実かどうかはわからない。

ただ、実際にこのような説があって、そう考えると現在起こっていることに合点が行くというだけの話だ。

 

人は原因がないことがいちばんの恐怖になる。物事に原因がないと隣の人が急に自分を殺すことや、日常に食べるものに毒が混じってたりすることを常に恐れないといけないからだ。物事に原因さえあれば、突発的にランダムに自分が被害を受ける心配をする必要がなくなる。自分が悪意を持たれる原因を作りさえしなければ良いのだから。

 

本題に戻ると、約500年前の地球ではアフロ・ユーラシア世界という現在のヨーロッパやアジアが含まれる世界に人間の約9割が住んでいたという。

残りの1割はオセアニア世界、オーストラリア世界、メソアメリカ世界とアンデス世界という4つの比較的大きな世界に属していたようだ。

また、タスマニア世界のような非常に小さな独立した人間社会も多数存在していた。

 

ここから数百年の間に、最も巨大なアフロ・ユーラシア世界の人間が地球の全てを飲み込んでいった。イギリスがオーストラリアをイギリス領とし、植民地化した話などはその一例である。

 

かくして世界各地はアフロ・ユーラシア世界によって統一に向かった。

これの意味するところは現在の地球は、アフロ・ユーラシア世界の住人基準、特にヨーロッパ人基準で作られているということである。

 

ここでようやく本稿冒頭の話に戻る。

ハイスペックとは何か。

そう聞かれたときに思い浮かべるもの、それはどこからかの情報伝達によって構築されたハイスペック像にすぎない。

そして情報伝達する社会は、ヨーロッパ基準で作られている。*2

 

 

これが追い求めた先にあったものである。

 

このアフロ・ユーラシア世界基準論を裏付けるような話がもう一つある。

知能と呼ばれるもの、IQについてである。

平均的なIQを測定するとアジア系白人系がそのほかに比べて高い傾向がある。

世界は知能が高いほど、得られる恩恵が多いように設計されている。*3

 

これはかなりおおざっぱでアバウトで、誤解も招きかねない書き方なのでその情報を得た本はのちに示すことにする。

ただここで言いたいことは、そのように解釈すればこれまで誤魔化されていたような現実がスッキリ見えてくる感じがする、ということだけだ。

個人的にはこういう繋がった…!という感覚が好き。

 

 

 

 

河原で考える人

 

小難しい話はこのあたりにして、これをふまえてどうするか考えよう。

友人はこの話を聞くと

「確かにあんまり考えたことなさすぎてそう言われたらどうしよう」

と困った顔だ。

 

僕も当然困った。

でもこれは選べるようになったということ。

このまま理由もわからない幻想を追って競争を続けるのか、自分で芯を作るのか、それを選べるようになったから困っている。

 

僕は作ってみようと思う。

何回でもやり直せば良い。

これまでのように、理由の説明できない良いものを追うより、自分で理由を持って追う求めることができるものを持つ方がきっと面白く楽しい。

 

そのための一歩となるキーワードを紹介しよう。

 

What do you want to be remembered for?

 

意訳すると、

あなたの印象はなに?

だ。

 

上司か先生か、友達か家族か、誰か一人を思い浮かべてほしい。

その人に関して思いつく言葉を5個、紙に書いてみる。

なんでもいい。優しい、かわいい、太ってる、おにぎり、口うるさい、酒飲み、子どもに優しい...

 

そうしてすぐ思いつく5個は、あなたがその人を見るときに無意識に脳内に付加される情報だ。

お願い事をするとき、噂を聞いたとき、どんなときでもその言葉のバイアスをかけてその人のことを見ている。

 

逆に言えば、他の人もあなたをそんな風に見ている。

初対面の印象が大切というのは、人にはこういう考え方のクセがあるからだ。

 

しかし、この印象は自分で作ることができる。

自分を表す5つのワードはなんだろう。

それを、自分に無理のない範囲で探すこと。

 

これが新しい人生の目標づくりに必要な第一歩だと思う。

そしてその5つの言葉を一生更新していく。

ひとまず今夜は自分の中で仮でも良い、今の5つを書き出してみよう。

 

What do you want to be remembered for?

 

良い日曜日を。

 

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未来のミライは、当たり前だが大切なことを教えてくれる。

 

*1:ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』を元に記述。あくまでこのように考えておくと確かに合点が行くという感覚を優先している。

*2:現在は恐ろしい速度で世界中の平等、公平という考え方が広まっている。女性の社会進出や、人種差別の是正などの拡大で、この基準と一概に言えないところもたくさん出てきている。しかし、まだヨーロッパ基準と言われると「確かに」と納得感がある。

*3:この辺りの話は橘玲言ってはいけない』より。全く別の本を読んでいるのに話が繋がってしまうから、確証まではいかないにしても大まかに正しいんだろうなぁと感じる。